昭和モダン住宅~琵琶湖の風が吹く~
2016(平成28)年 竣工
昭和46年築、京都に住む方の別荘として建てられたもの。
琵琶湖の南西に位置する歴史ある坂本の東部に位置する。木の岡茶臼山古墳がある丘陵地に建ち、琵琶湖を望むことができる閑静な住宅地です。
大津市が別荘も意識した住宅地として分譲した土地で、比較的規模の大きい敷地に洒落た建物を見ることができる。その一角の斜面地に建っている。
南東の道路沿いに門を構え、階段にてアプローチする。
1mほど地盤からコンクリートスラブにより地盤そのものを上げ、木造平屋建て、屋根を切妻とし、アスファルトシングル葺きとしている。
当時はやりのスタイル「テラスハウス」を取り入れたものだろう。
「昭和の風を感じる景色を生み出したい・・」から始まったプロジェクト。
およそ10か月・・。数寄、お洒落、モダン、昭和のエッセンスとして、ラワン合板、漆喰、和紙、北山杉丸太を配し、新しい感性で平成の昭和モダンを創造した。
竣工
■玄関 ■玄関ホール ■キッチン
床は栗フローリング、壁は漆喰と 建具はラワン合板 真鍮目地金物入り。 オーダーキッタン
ラワン合板底目地張り。
玄関建具は、松生地柾板張り。
天井は二段折上天井に。
■リビングからダイニング ■リビング 造付照明
天井は土佐和紙に棹縁とし、造作照明。構造上抜けない柱は、北山杉丸太柱に。
■縁側 ■寝室 ■水廻り 洗面
縁側の天井は、既存の化粧屋根裏天井
(葭天井)を生かした。
壁漆喰、床は栗フローリングに。
■和室から廊下、玄関 ■和室
■キッチン・ダイニングからは、琵琶湖を望むことができる
工事前 内部は、数寄屋好みのスタイルの和室を中心とした、洋風の応接室、モダンなキッチンなどを配したお洒落な内装。
■和室
■玄関ホールから和室 ■和室から廊下、玄関 ■応接間
施工
■洋間(改修前)からリビング(改修後)へ ■応接間・洋間(改修前)をリビング・ダイニング(改修後)へ ■縁側
仕上げを撤去し柱を入替える 断熱材及び下地を施し、構造上抜けない柱は 壁に漆喰を施す前
化粧丸太(北山杉丸太)に 天井は化粧屋根裏天井(葭天井)
をそのまま残す
補強
■化粧梁による補強 ■筋交い接合金物による補強 ■増築部の梁補強